クーカンの社長・吉田雅一は、一級建築士であり、木造耐震診断士です。
設計士というと、ひょろっとした優男を想像しますが、吉田は、現場が本当に大好きな(手足の短い)体育会系男です。図面を描くのが3日も続くと、現場に行って作業をしたくなってしまいます。締め切りが迫っていようが提案が遅れようが、お構いなし。休みと称して、現場で大工と一緒に仕事をすることをなによりの楽しみとしています。
生まれは大阪の河内(かわち)、ベビーブーム真っ只中に演歌の北島三郎を聴きながら育ちました。趣味は野球。小学生のころから硬式野球チームに参加、中学では少年リーグで全国制覇をした「オール松原」というチームでショートを守り、高校では進学校でありながら大阪府ベスト8までいったことを何よりの自慢にしています。(聞かされた方は、ご愁傷様でした)
40歳台になり筋肉も昔ほどの勢いはなくなりましたが、何しろ身体を使わないとスカッとしないのは、このころのハードな生活の名残なのでしょう。
実家の稼業は建築板金店。中でも、銅板を細工して仕上げる、今でいえば「匠技」をもった父の愛情をたっぷり受けて育ちました。父にあこがれ、同じように職人を目指していたのも、いまの現場好きの要因なようです。
あいにく父は45歳で他界してしまいましたが、職人魂となにわの人情は、吉田の中に脈々と受け継がれています。